SUSMED SYSTEM TO ACCELERATE CLINICAL STUDY
臨床試験効率化のためのシステム開発
医薬品開発効率化のためのデジタル技術
「サスメドシステム」は、臨床試験の効率化のためのデジタルソリューションの総称です。医薬品開発においては、臨床試験で得られた治験データと、医療機関の記録とを照合して、データが正しく記録されたものであるかを検証する必要があります。このデータ照合作業に必要となる膨大な時間と労力が、医薬品開発のコストを押し上げる要因のひとつとなっています。また、通常この照合作業は医療機関に出向いて行う必要があるため、コロナ禍で医療機関への訪問が制限される状況下では医薬品開発に遅れが生じる懸念もあります。
一方で、サスメドシステムのブロックチェーン技術を活用したモニタリングシステムを活用すれば、今までのように医療機関に出向いてデータの照合作業を行う必要がなくなります。私たちは、サスメドのモニタリングシステムが適切に運用されれば、医療機関に出向いてのデータの照合作業は不要であることを、グレーゾーン解消制度を利用して所轄省庁である厚生労働省に確認しました。
このように、従来はデジタル化が難しいと思われてきた医療の世界において、私たちは技術力と機動力を活かし、果敢にチャレンジを続けてまいります。
「サスメドシステム」のコアとなるのが、ブロックチェーン技術です。2000年代に金融領域から生まれたこの技術は、各サーバ(ブロック)がデータを持ち合い、暗号化キー(チェーン)でつながり合うことで、情報の並列性を保ちながら任意の改ざんを防ぐことができます。
従来、治験データの信頼性を確立するために、臨床試験を実施する医療機関のデータと製薬メーカーや研究機関のデータの照合検証作業(SDV)を人の手で行ってきました。サスメドシステムでは、患者さんの入力データを改ざん困難なブロックチェーンに記録することで、実地でのSDVが不要となり、臨床試験にかかる莫大な人件費を削減できる可能性が高まります。
医薬品が厚生労働省の承認を得て患者さんの手元に届くまでには、GCP省令の下で厳格に実施される臨床試験とそのデータマネジメントをはじめとした、膨大かつ長期にわたるプロセスを必要とします。患者さんの安全を守ると同時に、十分に有効性が見込める医薬品を世に送り出すため、製薬メーカー各社は厳しい基準に従って日々開発を行っています。サスメドの技術を製薬メーカーに活用いただくことで、患者さんが待ち望む薬を1日でも早く、適正な価格で届けること、これが私たちの願いです。